皆さん、こんにちは。コマさんです。
大阪を代表する「住𠮷大社」は、全国にある住𠮷神社の総本社です。
全国にある住𠮷神社は2300社もあるそうですよ。
その住吉大社には、国宝である本殿が4つもあるのです。
本殿が4つもあるのはとても珍しくて、「住𠮷造」と呼ばれています。
初詣に来られる方は、たいがいはこの本殿に参拝されます。
しかし、住吉大社のもうひとつ有名なのは「初辰まいり」。
今回は、この国宝の本殿ではなく、住吉大社の違う社を参拝する初辰まいりをご紹介します。
初辰まいりとは?
さて、初辰(はったつ)まいりとはどんなものと思われますか?
住吉大社の中にありながら、国宝の本殿に参拝するのではなく、わざわざ別の社を参拝するものです。
一体、何のご利益があるかというと、それは「商売繫盛」にご利益があると言われているんですね。
それと、家内安全のご利益もあります。
毎月、「初」めての「辰」の日に参拝するのが「初辰まいり」です。
お社は全部で4つ回ることになっています。
というわけで、商売をされている方は、「すみよっさん」の「はったつさん」に全国からお参りに来られるんですよ。
初辰まいりは、毎月1回参拝するたびに、神様のお使いの「子ねこさん」を購入します。
子ねこさんは48体揃うと、始終発達したと言われるのですね。
これは、48(しじゅうはち)と始終発達(しじゅうはったつ)が掛け合わされてできたようです。
そして、この子ねこさんは、48体揃うと、中ねこさんに交換してもらえます。
次に中ねこさんから大ねこさんに交換され、ねこさんがどんどんグレードアップしていくようになります。
この交換は、なかなか時間のかかることではありますが、子ねこさんが増えていくたび、グレードアップしていくたびに嬉しくなるものなんですよ。
この子ねこさんとパワースポットの記事はこちらに詳しくかきましたので、ぜひご覧になってください!
初辰まいりの順番は?
さて、初辰まいりは全部で4つの社を回ることになっています。
この初辰まいりには順番があって
1. 種貸社(たねかししゃ)
2. 楠珺社(なんくんしゃ)
3. 浅沢社(あさざわしゃ)
4. 大歳社(おおとししゃ)
この順番に参拝します。
どこから回っても良いのでは?と思われたかもしれませんが、必ずこの通りに回らないと意味がないんです。
それでは、このお社をひとつずつご案内しますね。
1. 種貸社(たねかししゃ)
まず、1番目に回るのは種貸社です。
この社は、資金調達、子宝、知恵のご利益があります。
ご祭神は倉稲魂命(うがのみたまのみこと)です。
毎月一番初めの辰の日の初辰参りは、「みのりまいり」というものが行われます。
みのりまいりは次のように行われています。
まず、種貸社で、お祓いを受けた種銭をいただきます。
この種銭は、前月にお社で祈祷を受けた方が、ご祈祷時に種銭の引換券をもらうことができるんですね。
その引換券を次の初辰まいりのときに、種貸社で渡すと種銭をもらえます。
また、ご祈祷を受けなくても、800円を払えばどなたでも種銭を授かることができます。
種銭は、袋の中にはもみだねが1粒だけ入っているものなんです。
そして、種貸社で一粒の米が一粒万倍になるように、商売繫盛を祈願します。
この種貸社は資金調達ができると言われるお社なんですよ。
またこの社は、子宝安産の願いも聞き入れてくれるので、子供を授かりたいご夫婦もたくさん参拝に来られています。
種貸社の裏手には、子宝を祈願するお社もあり、たくさんの絵馬もかかっています。
この種貸社の狛犬さんはこんな感じ。
狛犬さんの背中に狛犬さんがのっています(可愛いでしょ)。
2. 楠珺社(なんくんしゃ)
この社は、初辰まいりの中でも一番大きな社になります。
ご利益は商売発達、家内安全です。
ご祭神は、宇迦魂命(うがのみたまのみこと)です。
ここで、子ねこさんや、お守りなども購入することができます。
御朱印帳もこの楠珺社で書いてもらえますよ。
さて、先ほど種貸社で授かった一粒の米を、こちらの社で稲穂と交換してもらいます。
たった一粒の米が、稲穂になりたくさんの米になっています!
しかしながら、初辰まいりはまだ終わりではありません。
初辰まいりは、4年間の48か月を、毎月か欠かさずお参りすると、商売が始終発達し商売繫盛につながると言われています。
子ねこさんを毎月ひとつずつ購入して、商売繫盛を祈りましょう。
招きねこの左手は人を招き、右手はお金を招くと言われています。
子ねこさんを購入する時は、奇数月が左手で、偶数月が右手を授かることができますよ。
この楠珺社の入り口の前には、樹齢が千年を超える楠(くすのき)があります。
この木の下に立って木を見上げれば、とても癒されるんですよ。
また、初辰まいりとは、直接関係はないのですが、私がこの楠珺社で楽しみにしているものがあるんです。
それは、月に一度、神主さんが書かれた「初辰通信」です。
四季折々にいろいろなことが書かれていて、癒されたり、考えさせられたり、ヒントをもらえたりするのです。
おみくじの横に、いつも置かれているので必ずいただくようにしています。
3. 浅沢社(あさざわしゃ)
さて、楠珺社から浅沢社に行く途中には、有名な石舞台があります。
そして、その横の池にも注目です。
この池には、ビックリするくらい立派なヘビが住んでいるんですよ。
春の初めに、冬眠から覚めたヘビに会うことができたらラッキーです。
ご利益があるので写真を載せますが、苦手な方がいらっしゃったらすみません。
でも、ヘビはお金が貯まると言いますし、見ることができたら良いことがあると言われているんですよ。
池には、10羽ほどのカモも住んでいて、楠珺社の方まで散歩に揃って出かけたり。
その様子が可愛くて、写真を撮られている方も多く見かけます。
さて、3番目の浅沢社に行くには一旦、住吉大社から出ることになります。
でも、鳥居を抜けたらすぐにあるので迷わず到着できますよ。
この浅沢社は、女性の神様とも言われている弁天さまの社です。
ご利益は、芸能上達や女性守護です。
ご祭神は、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)です。
社のにかけられている提灯には、芸能関係や女優さんの名前を見ることもできますよ。
5月にはかきつばたが見事に咲き、万葉集にも詠まれているほどです。
4. 大歳社(おおとししゃ)
さて、最後の社になる大歳社は、浅沢社の隣に位置します。
ここが、初辰まいりの最終の社になります。
先ほど楠珺社でいただいた稲穂を、ここで小袋に入った米に交換してもらえます。
見事に、一粒の米が一粒万倍となりました!
この社のご利益は、集金満足、心願成就と言われています。
ご祭神は、大歳神(おおとしのかみ)です。
ここで、祈祷してもらった方は、小石に「大」と書かれた「大歳守(おおとしまもり)」を授かることができます。
この石は、集金のご利益があるそうですよ。
また、大歳社は願いを占う石である「おもかるいし」があるので人気です。
この石に願いを込めて持ち上げると、占いができるというものです。
持ち上げてみて、思ったより軽く感じれば願いが叶います。
反対に思ったより重いと、願いはすぐに叶わないというわけです。
最後に
以上が初辰まいりの参拝の順番になります。
また、籾だねから米に変えていく「みのりまいり」は、毎月初めの辰の日のときだけ行われているものです。
籾だねが米に代わるまでのみのりまいりには、毎月たくさんの方が来られます。
でも、すべての方が、毎月初めの辰の日に参拝できるわけではありませんよね。
そんな場合は、二の辰、三の辰に参拝すれば良いそうです。
しかし私の場合で言えば、行ける時や行きたいときに初辰まいりをしています。
時々、タイミングがあえば、みのりまいりの参拝をすることもできますが。
私は、月に一度のみのりまいりも大好きですが、普段の初辰まいりも大好きなんですよね。
住吉大社には、他にもお社がたくさんあるので、いろいろなお社を回ると、約1時間ほどの時間で回ることができます。
初辰まいりはご利益をいただきたいのはもちろんですが、この1時間ほどの参拝で、いろいろなことを考えられたり、リフレッシュできたりするんですよね。
本殿だけのお参りをされる方も多いのですが、私はこの初辰まいりをオススメします。
何と言っても、商売繁盛のご利益があるのは、やっぱり嬉しいですよね (笑)。
機会があれば皆さんも、ぜひ、初辰まいりにお出かけになってくださいね。
<住吉大社>
住所:大阪市住吉区住𠮷2-9-89
電話:06-6672-0753
アクセス:南海本線 「住吉大社駅」から東へ徒歩3分
阪堺線 「住𠮷鳥居前駅」下車すぐ