皆さん、こんにちは。コマさんです。
少し前に、図書館からの連絡で予約本が届いていますよということで借りてきました。
今回の本は、又吉直樹さんの「劇場」です。
前回の「火花」は芥川賞も取りましたし、すごい人気でしたよね。
コマさんも、芥川賞を取られたその日に予約したんですが、その予約待ち番号は1832番!
こんな予約番号をいまだかつて取ったことがありませんでした。ハリーポッターの時だって、900番ぐらいの予約待ちでしたから。
そして、今回の「劇場」は、いつ予約したのかもどれくらい待ったのかも、あんまり覚えていません。あ、来たのか~ぐらいの感じでした。ってことは、あまり期待もしてなかったということですね、実は。
この「劇場」は恋愛小説なんです。又吉さんが恋愛小説…。なんかピンと来ない感じでしたが読み進めていきました。
でも読んでみて、又吉さんって実はすごくいい恋愛をされたのではないかと思ってしまいました。すごくのめり込んで読んだというか。コマさん個人的には、「火花」より好きな作品です。
まずは、さらっとあらすじをご紹介。
無名の劇団を主宰している主人公の永田は演劇作家を目指しています。東京でそんな出会い方で付き合うのかと思いますが、沙希とは恋人同士に。服飾の専門学校に通う沙希は、明るく優しすぎる女性でした。友達もほとんどいない永田は、沙希の家に転がり込み同棲を始めるようになります。
ほとんどヒモのような生活をする永田は、優しい沙希を想ってはいるが傷つけてしまうことも多いのでした。お互いが大切なのに、一緒にいることがつらくなるふたり。やがて体を壊してしまう沙希。そして、ふたりの結末は…。
とにかく読んでいて切なくなってしまいます。沙希が優しすぎて、永田が不器用すぎて。
なんでこんな男を好きになるんだと思いつつ、いつも笑っている沙希は同じ女性としても可愛くて。沙希に救われていると永田自身もわかってはいるのに、沙希にうまく行動できなかったり言えなかったり。
でも読んでいて、すこしはクスっと笑える場面もあったりします。元劇団員とメールでケンカをするシーンもかなりの迫力でした。次がどうなるのか気になって一気に読んでしまいました。
又吉さんは、芥川賞を取る前からも好きな芸人さんでした。特別に芸人として面白いというわけでもなかったんですけど。あの感じ、雰囲気もなんだか好きで。そして芥川賞を取ってからはもっと好きになりました。こんな小説まで書ける人だったんだ、と思って。「劇場」は「火花」よりも実は先に書き始めた本だそうですよ。
本を読んだら感想は人それぞれですよね。でもコマさんは読んで良かった本です。男女って想いあっていても切なくてつらいことありますよね。
こんな恋愛小説を書ける又吉さんって才能があってすごいなぁ。また、次の作品が読みたいなと思ってます。
今日は又吉直樹先生の本「劇場」をご紹介しました。
それでは、また…。
(トップ画像は新潮社さんより引用させていただきました。)